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【逗子・葉山駅】花山法皇や後白河法皇が三浦半島にやってきた!?岩殿寺から名越切通へ

2024年大河ドラマ『光る君へ』で、その破天荒さが視聴者の印象に残った花山かざん天皇。そして歴史上の破天荒な天皇といえば、平清盛や源頼朝をも引っかき回し、「大天狗おおてんぐ」の異名を持った後白河ごしらかわ天皇。

そんな二人の共通点はというと……。譲位後に出家した「法皇ほうおう」であること。特に花山法皇は出家後に修行の旅に出た伝承が知られています。

花山法皇は近畿地方を中心とした「西国三十三カ所」と呼ばれるパワースポットを巡る旅に出かけたのですが、なぜか遠く離れた場所にも「花山法皇がやってきた」という伝承があります。逗子ずし市にある岩殿寺がんでんじもその1つです。

しかも岩殿寺には後白河法皇もやってきたと言われています。

というわけで、大河ドラマに乗っかって岩殿寺に行ってみましょう!

今回のお散歩コース

花山法皇と岩殿寺 - Google My Maps

逗子・葉山駅北口のバス停、3番・4番乗り場からバスに乗ります。

3番乗り場からは逗29系統「 亀が岡団地循環」に乗車し「久木ひさぎ東小路ひがしこうじ」で下車。4番乗り場からは鎌40系統「鎌倉駅行き」に乗車し「久木西小路」で下車します。

今回は鎌倉駅行きに乗ったので、久木西小路バス停で下車しました。

バス停の後ろの横断歩道を渡り……。

突き当りを左に。

線路を渡ったら道なりに左へ曲がります。

大通りに出たら、道路を渡って真っすぐ進みます。

道なりにカーブしながら進むと……。

岩殿寺の看板が!!

案内板の通りに進むと、突き当りに岩殿寺があります。

岩殿寺

岩殿寺は、奈良時代の僧で西国三十三カ所巡りを始めたとされる徳道とくどう上人しょうにんが、養老5(721)年に創建したと伝わっています。そして本尊の十一面菩薩は、三浦半島の古刹ではおなじみの奈良時代の僧・行基ぎょうきが作ったと伝わっています。

鎌倉時代には初代将軍・みなもとの頼朝よりともが岩殿寺に寺領を寄進きしん(寄付すること)したり、その息子の三代目将軍・実朝さねともがたびたび参詣していたことが、記録に残っています。

その後衰退しましたが、徳川家康が江戸に来た頃に三浦半島に家康の代官としてやってきた長谷川はせがわ長綱ながつなが再建し、家康自身も参詣しました。

近代になると文豪のいずみ鏡花きょうかが逗子に療養していたころに足しげく通い、小説『春昼しゅんちゅう』が生まれました。

岩殿寺山門

山門から見える階段は観音堂がある奥の院へ続いています。境内には泉鏡花の歌碑の他に参詣した歴史上人物の碑があります。

裏山の頂上からは逗子の街と海が一望できますが、2024年4月現在は通行止めになっています。

花山法皇・後白河法皇参詣の謎

さて、問題の花山法皇・後白河法皇の件ですが、山門の近くにある由緒書きにはこう書かれていました。

 正暦元年庚寅春三月十七日六十五代花山法皇が来山され、ご自身尊師となられて百僧法要供養を営まれました。(略)
 又、永安四年四月十八日七十七代後白河法皇が来山され、ここを坂東三十三カ所第二番の霊場とお定めになった。(略)建久三年巳卯の五月八日後白河法皇四十九日の御仏事のため百僧集まり参詣。この折に南堂を補修する。

正暦元年は西暦990年。花山天皇が出家した4年後の満22歳の頃ですね。花山天皇が西国三十三カ所巡りを始めたのがこの2年前の永延2(988)年の事です。

ちなみに、鎌倉にある杉本寺すぎもとでらにも花山天皇が関係する話が伝わっています。寛和元(985)年に花山天皇の命によって源信げんしんが十一面観音を彫って杉本寺に納めたというものです。源信は天台宗の僧侶で、極楽浄土へ行く方法を説いた『往生要集おうじょうようしゅう』を書いた人物で、藤原道長ふじわら みちながも師事しました。

そして後白河法皇が来たと言われる永安4年は西暦1174年。3月16日に、後白河法皇が妻と一緒に厳島神社に行ったという記録があります。そのすぐ後に坂東に……?

う~ん。実際に来たかは怪しいですが、花山法皇と一緒に法要を行った僧の名前まで書いてあるし、具体的な日付まで残っています。ご本人でなくとも、なんらかの関係者は来た可能性は否定できない気がします。

名越切通し

さて、岩殿寺は鎌倉と三浦の境にある寺でもあります。鎌倉時代には三浦一族の管轄となっていたようです。そして岩殿寺の裏山からは、鎌倉につながる名越なごえ切通きりどおしがあります。

裏山は先ほども記述した通り、2024年4月現在は通行止めになっているので、別の入口から行ってみましょう!

まず来た道を戻り、線路沿いを鎌倉方面に北上して法性寺ほっしょうじに向かいます。

法性寺山門

法性寺は日蓮宗の開祖、日蓮上人ゆかりの寺で、日蓮上人が鎌倉幕府に追われていた時に、三匹の白い猿に助けられたという伝承があり、「おさるばたけ」の愛称で親しまれています。

山門をくぐり、坂を上ると……。

出ました。三浦名物急な階段です。しかし階段の横には迂回路の坂道もあります。……とはいえ坂道も急なので、階段を取るか坂道を取るかはアナタの体調次第!

階段・坂を上り切った先には、日蓮上人を助けたお猿の親分である山の神「山王大権現さんのう だいごんげん」を祀るお堂や、日蓮上人が隠れた洞窟、日蓮上人の直弟子・日朗にちろう上人のお墓があります。

境内の奥には墓地があり、その横を通り過ぎると……名越切通しの入口です。

名越切通し入口

細い山道を登って行くと……分かれ道に出ます。

左に行けば鎌倉駅方面ですが、今回は逗子ハイランド住宅地方面の左側を行きます。少し行くと展望広場があり、お弁当を広げる家族づれの姿がありました。

展望広場

展望広場とはいえ背の高い草に囲まれているため、あまり展望はできませんでしたが……。

しかしすぐ近くには、名所「お猿畠さるばたけ大切岸おおきりぎし」があります!

お猿畠の大切岸

城壁のように続く切り立った崖は、中世の石切り場跡です。

反対側は逗子を一望できる大パノラマ!雄大な景色を眺めながらあるくと、階段があり、登り切った先はまた二手にわかれています。

左の道は大切岸の上を歩いてもと来たところへ戻る道。右の道はハイランド方面なので、再び右に進みました。

しばらく小径を進むと、塗装された道に出て来ました。ハイランドの入口です。坂を下ると、今度は鎌倉市子ども自然ふれあいの森という遊歩道があります。せっかくなので行ってみましょう。

子ども自然ふれあいの森入口
新緑の季節に青と赤の二色のモミジ!

しばらく行くと関東の冨士見百景に選ばれている展望スポットがあります。

春だからか空がかすんで富士山は見られませんでしたが、ギリギリ残っていた桜がきれい!

景色を堪能したら、振り返って道をまっすぐ下って行きます。

雄大な景色の背後は住宅街

途中、道が広くなるので右側を歩いて行きましょう!

夕陽台公園バス停

夕陽台公園バス停があり、鎌倉駅か逗子駅にむかうバスが来ます。屋根ベンチ完備で疲れた足を休めるのに持って来いですね! お疲れさまでした!!

<meta charset="utf-8">樽瀬川 真人
樽瀬川 真人

三浦半島の付け根で生まれ育ち、地元の歴史を調べていたらいつのまにか鎌倉時代の三浦の海の底にいた。 

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