前回の記事では、「三浦海岸」駅から高台へ上るお散歩コースを紹介しました。本記事はその続き、前回のゴール地点から取材日の宿まで帰るコースです。
ただ、そのまま続きとするのもつまらないのでゴール地点から逆再生をしてみようと思います。宿に帰る人ではなく、宿からお散歩に出かける人視点。三浦海岸の砂浜も魅力なのですが、それだけではない三浦半島をぜひ見ていってください。

下浦周辺にいくつかあるペット可ホテルのうち、「カーロ・フォレスタ三浦海岸アレーナ」に宿泊したときにこの散歩コースを見つけました。ホテルから海岸まではほんの1分くらいなのですが、海ではなくあえて逆方向に行ってみたらどうなるだろう? という趣向です。
今回の散歩コース
海沿いから一気に急坂を上り、そのまま畑の中をぶらぶら歩いていきます。人間だけなら1時間程度のコースです。
S字坂を上る
ホテルを出て海へと向かう道を曲がらず、そのまま川を渡って次の角を左へ。
道は住宅地のほうへ向かいます。少し進むと住宅が途切れて上り坂が始まります。

ちょっときついですが頑張って上ってみましょう。そうすると……

ぽっかりと海が見えます。対岸のように見えているのは野比海岸〜久里浜方面。もう少し元気を出して上りきってみると……

右から左まで東京湾。向こうには房総半島が見えます。ところどころ視界が木立によって遮られているのも、また緑の多い三浦半島らしくて良いと思える眺めです。
この坂道は途中まで三浦市のカーブミラーが設置されていて、おそらく市道という扱いになっているようです。ただしここから先は正真正銘の農道。農作業をする車の通行を優先するため、お散歩は夕方以降にすることをおすすめします。

晴れた夕方であれば、山のほうに沈む夕日の照り返しで赤く染まる空を見ることができるはずです。取材日は残念ながら……のお天気でしたが、ぼんやりと霞む風景も風情がありました。

もう少し歩くと畑の向こうに高台のマンション群が見えてきます。さらにその奥右手には津久井浜・長沢方面が。夕暮れに歩くと沿岸の照明がまたたきはじめ、少しずつ夜になっていくさまを楽しむことができます。海沿いの明かりって、ちょっとノスタルジックな感じがします。
春はキャベツ、冬は大根の広い畑の中を歩く

うねうねと農道は続きます。ちょうど春キャベツの収穫が始まったタイミング。苗が植わったばかりの畑もありました。たくさんのキャベツがどんどん元気に育っているさまを見ると元気をもらえる気がします。
ちなみに、このあたりまで来るとほとんど海は見えません。逆に今いる場所から戻るルートを歩くと(実際のわたしは記事とは逆ルートで歩きました)、眼下に突然海が見えて感動します。やっぱり三浦半島は緑と青のコントラストが良いとつくづく思います。
さて、この道をそのまま歩くと国道134号線に出ます。右に坂を下っていくとマクドナルドのある「三浦海岸」交差点、左にずっと行くと「引橋」交差点に出ます。今回は134号線を渡り、少し右手に行ったところにある角で左に曲がりましょう。

人の多いエリアに近づくにつれ、農道があちこちから集まってきて交差点が登場。この画像は右手から歩いてきて、今いる位置に向けて道を曲がって振り返ったところです。周り一面が畑なので、ついうっかり道を間違えてしまっても気づかないのが農道の醍醐味であり、どきどきするところでもあります。記事冒頭のマイマップで位置を確認してみてくださいね。

農道が終わって一般道に出ました。こちらは今来た道を振り返ったところ。続いてはこの交差点を右(画像の向きで言うと左)へ曲がり、京急線をまたぐ跨線橋へ向かいます。前回の記事の終わり部分です。

勾配のある地形に畑、そしてすぐ近くまで住宅地。丘を下ったらすぐに海があるだなんて、知らなければ気づきもしなそうなのどかな風景、三浦っぽくてわたしは大好きです。
このまま道をまっすぐ進んでいくと京急の跨線橋まで辿り着きます。引き返して同じ道を帰っても良し、線路沿いの道に降りてから海岸に出るルートで帰っても良し。実は距離はどちらもそこまで変わりらず、人間だけが歩いて計1時間ほどの散歩道です。お好きなほうをどうぞ!
犬連れならここに注意

今回のわたしもそうですが、カーロ・フォレスタ三浦海岸アレーナに宿泊する人はたいていがペット連れ。犬連れで散歩コースを探している人も多いはずです。
すでにお伝えしてあるとおり、このルートは基本的に農道です。そのため日陰も水分補給ができる場所もほぼありません。コースの到着点付近にある小松ヶ池公園には水道がありますが、そこまでは何もないと思っておいてください。晴れた日、とくに気温の高い季節は要注意です。
農作業の邪魔をしないという意味でも、犬の安全に気を遣うという意味でも、夕方以降のお散歩をあらためておすすめしておきます。無理なくのんびり、三浦半島散歩を楽しんでくださいね。