

2022年10月からリニューアルのため休園していた「長井海の手公園 ソレイユの丘」が、とうとう2023年4月14日にリニューアルオープンします。横須賀ぷらから通信は去る4月5日に行われた内覧会に参加してきました。
どんな風に変わったの? お気に入りのあのスポットは残っているかな? と気になっている三浦半島のみなさま向けに、地元目線でレポートをお届けします!
変わったところ
一番気になるのは「どう変わった?」というところではないかなと思います。ざっくりざっくり、新しくなったポイントをご紹介しますね。
制度が変わった
もともとは横須賀市の指定管理者制度が適用されていたソレイユの丘。今回のリニューアルから、Park-PFI(公募設置管理制度)という新しい仕組みで運営されることになりました。
年間使える予算があらかじめ決まっている指定管理者制度と違い、Park-PFI制度では運営者が飲食店やイベントなどでお金を稼ぐ裁量が増えます。利用者目線でどう違うの? というと、公園というよりテーマパーク、という印象がより強くなるのではないかな、と思います。具体的なことはぜひ記事をお読みくださいね。
ちなみにソレイユの丘は開園当初PFI方式だったそうで、今回のリニューアルは初心に帰る、ともいえそうです。

広さが変わった

園内マップ上部をご覧いただくと、ボート池の上に「グリーンステージ」「第3駐車場」が増えています。もともと隣接して電波塔のようなものが立っていた土地が公園に吸収されました。
また、米軍施設を回りこんだ先、海沿いの細長い土地も整備されています。おもにエントランスすぐのエリアが拡張されたので、体感としてはかなり広くなったように思えました。
フードの種類が増えた

今回のリニューアルで、フード系のお店は1店舗ごとにことなるテナントが入るようになりました。ソフトクリームやホットドッグなど、おなじみの軽食に加え、ピザ屋さんやラーメン、それに地元のお店なども登場。食に関してはかなり楽しめるようになったのではないかと思います。
犬が入れるようになった

犬と暮らすライター陣が多いぷらから的に気になっていた、犬OKとの報。エリアマップでフューシャピンクに塗られたところが犬OKエリアです。従来からソレイユの丘だったエリア(園内中央)にはほぼ入れませんが、BBQ場の一部や観覧車付近のレストランはテラス席であれば利用できるとのこと。広めのドッグランもできました! 記事後半で、犬と歩くとどうなるのかをご案内しますね。
変わらないところ

続いては休園前からあまり変わらないところをご紹介します。三浦半島民にはおなじみの……
風が強い!

内覧日は雲が多めの穏やかな日和でしたが、夕方が近づくにつれ強い海風が。こればっかりは変わりません。風対策は従来通りをおすすめします。
トンビが多い!
風に乗ってやってくるあやつら。相変わらず人のご飯を狙ってきます。リニューアル後はテイクアウトしてご飯を食べる人が増えると思うので、トンビ被害もそれだけ増えそう。十分ご注意ください(ちなみにわたしはソフトクリームをやられました。その話はまた後ほど……)。
風景に紛れ込むトイレ!

南仏をイメージした建物群で統一されているソレイユの丘。雰囲気はとてもよいのですが、トイレがどこにあるかひと目でわからない! というのが以前からありました。とくにお子さん連れだとてんやわんやしちゃったり。
建物はほぼ以前から変わっていませんので、やはりトイレがどこなの問題はこれからも発生すると思います。行き慣れている方には問題ありませんが、ひさしぶりに & 初めて行かれる方は園内マップをお手元にご準備くださいね。
ファミリー向け設備

三浦半島や近隣のみなさんが親しんできた従来施設に大幅な変更はありません。たとえば海と夕日の湯も営業再開。

BBQも従来通り利用できます。ちょっとだけ変わった点は後ほど。

アルパカは休園前にいた人なつっこい子が戻ってきました! 写真では柵にあごをのせてこちらを見ています。ひさしぶりにニンゲンいっぱいきたなー、何かくれるかなー、という雰囲気をモリモリ出してました。

園内トレインも運行。1回350円、これも以前と同じだったでしょうか。

子どもたちに大人気のおもしろ自転車も同じスペースで営業です。車両はすべて新しいものに交換したそう。

アーチェリー場とゴーカートも以前と変わらず。

ゴーカートは再生可能エネルギーを使ったEVになりました。スタッフさんによるデモンストレーションを拝見しましたが、エンジン音がなく、匂いや煙も出ないのでかなり快適になったんじゃないかな。衝突防止機能とゴール前減速・自動停止機能もついたそうで、これまで以上に安全に遊べそうです。

じゃぶじゃぶ池にも水が入り、子どもたちを待っていました。時間が足りなくてホタル館の中は確認できなかったのですが、展示内容にリニューアルがあるのか見てみたいです!

大型アスレチックはアニマルヴィレッジわきのソレイユ☆パイレーツと、ボート池わきの2箇所で変更ありません。ソレイユ☆パイレーツのわきにはちょっとだけ砂場が増えました。

ボート池のスワンボートもリニューアル。また、これからカナディアンカヌーも導入されるそうです。どのボートも子どもと乗れるとのことなので楽しみですね。
ちなみに先ほどからちょこちょこ写真内に謎の構造物が写り込んでいますが……これもまた後ほど。
園内をご案内
さて、それではあらためて園内をひと通り歩いてみましょう! まずはふつうに第一駐車場前のメインゲートから入ります。
メインゲートより

メインゲート内部には変わらずお土産屋さんが設置されています。野菜や海産物など地場ものに加え、オリジナル商品も。

花畑




花畑の面積は10ha(これまでの約2倍)になったそうで、季節を追って変わっていく花の種類をより楽しめそうです。
関口牧場

メインゲートを出てすぐ右、ルピナス畑の目の前には地元・関口牧場のソフトクリーム屋さんが。ソレイユの丘にちなんだひつじさんソフト(650円)が食べられます。……が、受け取って屋根のあるところに移動しようとした瞬間、死角からトンビに急襲されました。お店の方のご厚意でひつじさんじゃないフラワーソフト(500円)を新しく作っていただいたのですが、悲しかったな……。
ちなみにソフトクリームはおなじみの関口牧場の味、さわやかさっぱりでミルクの味がしっかり、のあのソフトクリームでした。おいしかったです。トンビめ!

気を取り直して観覧車方面へ向かいます。ちなみに写真を忘れてしまったのですが、メリーゴーラウンドも変わらずありますよ!
ミサキドーナツとうさぎCafe


食の体験工房がある建物の奥には、地元・ミサキドーナツの工房と、新規テナント「うさぎCafe」が。

ミサキドーナツの店舗自体はフードコートのお向かいにあります。この建物ってもともとは休憩所でしたっけね。以前はさいか屋等にあったミサキドーナツ、ひさしぶりに横須賀市に帰ってきてくれました。

フードホール リヨン

フードコートには海鮮の「三崎港」、海軍カレーとグリル料理の「GRILL AKIYA」、ラーメン「荒崎屋」、中華「長井楼」、甘味処「佐島庵」と5つのお店があります。名前の通り三浦半島を食で楽しむのがコンセプトだそう。ラーメンは画像を拝見したかぎりだと家系メインかな、という印象でした。
ソレ!スポ

雨の日もソレイユの丘に来てほしい、という思いがこもった屋内スペースができていました。画像のリズムゲームのほか、eスポーツやVRトランポリンなどが。電気がなくても遊べる卓球やモルック、ダーツや室内アーチェリーなどの射的系もあります。
BBQ

BBQスペース自体は以前と変わらずなのですが、中央にあった管理棟が「BON FIRE(ボンファイア)」というお店になりました。比較的遅くまで(20時ラストオーダー)営業しており、夕方以降はスタンディングバーになるそう。

キャンプサイト

キャンプ・宿泊サイトはかなり拡充されています。まず、園内を奥に進むとRVサイト(車中泊スペース)が。電源が引いてありますがスペースはかなりコンパクトです。テントを張りたいなら別の場所、ですが、RVサイトは犬連れ宿泊OKなのでそこはメリットですね。

BBQ場裏のソロサイト。ソロキャンプ、お酒飲んでそのまま寝れちゃうのは贅沢かも。

オートサイトは車を横付けした上にテントを張れるゆったりスペース。犬連れ宿泊はNG。

ずんずん進んで長浜に面したキャンプ管理棟まで来ました。「The CLIFF」と名前がついている通り、リニューアルしたソレイユの丘は崖(CLIFF)推し。なぜ崖? というと、海がよく見えるから、だそうです。もともと幸せの鐘があったあたりを眺望エリアとしてきれいに整備してあります。
海とのつながり



藪を刈ったことにより、もしかしたら海風はさらに強くなった……かもしれませんが、この開けた眺望はなかなかのものです。見渡してみるとソレイユの丘の標高って意外と高いんだな……と気づけました。


和田・長浜海岸へと通じる遊歩道も復活しました。やったー!
グランピングコテージ

米軍施設を迂回して、新しく整備されたグランピングコテージに向かいます。

グランピングコテージは人気の輸入ハウスメーカー、スウェーデンハウスが手がけています。こういうかたちの建物を作るのははじめてなのだそう。


バレルサウナがついているコテージも。犬連れ宿泊OKなのは一棟のみです。このあたり、開園後は宿泊客がいて地元の方は逆に立ち入りづらくなると思います。ぜひ写真でお楽しみください。

ジップラインとアスレチックス
ここでいったん園の中央部に戻ってまいりました。さっきから気になる謎の建造物ですが……


エントランスすぐの場所からボート池を渡る、全長250m超の長ーいジップラインです。ちょうどスタッフさんがデモンストレーションをしてくれているところ。これは大迫力です。



出発点がどこにあるのか? というと、以前からある温室の隣。このタワー、よく見てみてください。

なんとタワー全体が3層構造のアスレチックスになっているんです。たぶん1層目でも足がすくんじゃいそう。ちなみに4層目は展望デッキにもなっていて、ジップラインはここから出発します。
長井ベース

老朽化が進んでいた温室の中に小屋が作られて、多目的スペース「長井ベース」として再出発しました。

ワーケーション的な利用もしてほしいとのことで、ここで仕事をすることも可能だそう。また、地元町内会などの集会所としても利用が始まっているそうです。
ヒルトップ広場

長井ベースのとなりはヒルトップ広場という石畳のスペースに。VENTO LEONEというイタリアンができました。可能なかぎり地元の食材を使っているそうで、ちょっとスペシャル感あるお値段です。



営業時間がそこまで長くない(ラストオーダー17時)ので、ランチでお祝いするときなんかに良さそうですね。


ゴーカートが見えるのがほほえましいテラス席。ヒルトップ広場は犬連れOKなので、こちらのテラス席も犬と一緒に利用できます。
犬連れの場合はドッグゲートから入場
さて、続きましては犬連れで来園したときの雰囲気をお伝えします。メインゲートのある場所は犬が入れないので、犬連れの場合は別ゲートから入場することになります。

グリーンステージ横
アスレチックスわきを通り、ヒルトップ広場を抜けた先が、新規に整備されたグリーンステージです。

芝生の部分はキャンプサイトとしても利用可能なほか、音楽フェスを誘致することなども検討されているそうです。フードカーも楽々入れそうですし、いいですね、フェス。

ただし、芝生の中は犬を入れてはいけないそうなのでご注意ください。そのかわり外周をぐるっと回っていくと……
ドッグラン

グリーンステージのさらに奥に、ドッグランがあります。ふたつに仕切られている手前が小型犬用、奥が中・大型犬用。なかなかの広さがあるので走り回りたい子にも。



ゲートもフェンスもしっかりしています。水場は写真の1箇所なので、できるのは足洗いと給水くらいかな……と思っておくと良さそう。

成人ひとりにつき犬2頭までの利用が可能ということなので、そこだけご注意を。

森のキャビン

さらに園路を進むと、犬と泊まれる「森のキャビン」があります。トレーラーハウスを真ん中で仕切ってある形式。


ここだけでなくグランピングコテージも該当するとのことですが、犬は室内ではケージインと決まっているとのこと。備え付けのケージは小型犬サイズなので、中型以上の子と泊まるときは別途ケージの持ち込み可否などを確認したほうが良さそうです。
(2023年7月7日追記)宿泊施設の利用規約がわかりやすい形になっていたのでご紹介します。
【ペット宿泊について】
・ペット宿泊可能なサイトは森のキャビン(FC)/グランピングコテージ(GC2)/RVサイトとなります。・室内では備え付けのゲージ内(115㎝×80㎝)のみで滞在をお願いします。ゲージから出して施設を汚損や 破損させた場合は、罰⾦・修理費⽤として⼀律¥50,000を頂戴します。万が⼀このような事象が発⽣した場 合は直ちにレセプションへ届け出てください。
・ペットは⽝のみ宿泊可能です。その他の種類のペットの施設利⽤は不可とします。
「115㎝×80㎝のケージ」のサイズが高さ・幅・奥行きのどこにあたるのかはよくわからないのですが、トイレのことも考えると中型犬以上の滞在はちょっと難しいかもしれないと思いました。ご利用の際は念頭に置いておくとよさそうです。(追記ここまで)

森のキャビン奥に園路が続き、そのまま観覧車方面へとずっとお散歩できます。ちょっと気をつけたほうがいいかなと思ったのはペット可エリアがどこまでなのかぱっと見で分かりにくいということ。足元には写真のような看板が立っていますが、ほかのことに気を取られていると見過ごしてしまいそうです。
そのほか気になるお店など
歩き回っているときにご紹介がもれてしまったのですが、ここは気になるな! と思ったお店などを最後にまとめてご紹介します!
ねこがたいやきたべちゃった

三崎の出版社、アタシ社がプロデュースする鯛焼き屋さん、「ねこがたいやきたべちゃった」。なんと、お店のオープンにあわせて絵本を作ってしまいました。

文章は円城塔氏、絵はfancomi氏という大変豪華な執筆陣による絵本は、ソレイユの丘オープンにあわせて4月中は園内で販売。一般書店に並ぶのは5月からの予定だそうです。

絵本に登場する「ねこ」は船乗りなのだそう。水色のねこがセーラー服を着ているので、お店の制服もセーラー服になったんだそうですよ。

大判焼きをいただきました。おいしかったです!

ANI CAFE
関口牧場では「ひつじさんソフト」が食べられますが、アニマルヴィレッジそばにある「ANI CAFE」には「アルパカソフト」があります!

こちらも試食をいただきました。どちらかというとクリーム感が強い濃厚系なのですが、口当たりは意外となめらか。ペロッといっちゃえます。


辛党にはビールやホットドッグも。ネーミングが気になりますね……
アニマルヴィレッジあれこれ
アニマルヴィレッジでは、帰ってきたアルパカちゃんたち以外にもカンガルーやポニー、小型犬、新加入のケープペンギンと触れ合うことができます。
ヴィレッジ奥で開催されるバードショーも復活。止まり木体験をさせてもらったので最後にかっこいいハリスホークのホークさんをご紹介して記事を終わりにします!



写真は同行の樽瀬川さんに撮ってもらいました(ありがとうございます)!
リニューアル後のソレイユの丘は1日遊ぶつもりで!
以上、駆け足ですがソレイユの丘リニューアルオープン前・速報レポートでした。すぐにゴールデンウィークに突入することもあり、この春夏はかなり人出が多い人気スポットになることが予想されます。お出かけの際は時間に余裕を持って、一日遊ぶつもりで(可能であればご予算も多めに!)いると良いかなと思いました。犬とゆっくり楽しみたい方は、しばらくは平日にお出かけになると安心かもしれません。
ソレイユの丘リニューアルオープン日は2023年4月14日(金曜日)。当日は10時30分から、ヒルトップ広場でオープニングセレモニーがあります。